こんにちは歯科医師の高嶋です
近頃寒くなってきましたので皆さん体調お崩しにならにように気をつけてください
今回のブログでは睡眠時無呼吸症の治療法についてお話していきたいと思います
まず睡眠時に咽頭を拡げる筋活動が下がり気道が閉塞すると呼吸が停止します。
この状態が閉塞性睡眠時無呼吸症です。気道が狭くなる原因には解剖学的構造が関与します。肥満に伴い舌が大きく首が太い状態や顎骨が小さく舌のスペースが確保されない状態では気道が圧迫され狭窄します
睡眠時無呼吸症の原因を探るとき、気道周囲の硬組織と軟組織のバランスを考えることが大切です
睡眠時無呼吸症は高血圧や糖尿病を併発していたり、重症の場合では虚血性心疾患や脳血管障害を合併することが知られており、その治療は全身に関わるものになります
閉塞性睡眠時無呼吸症の治療には、CPAP療法やOA治療に代表される様々なものがありますが患者様ごとの無呼吸の原因と程度にあった治療が選択されることが重要です
重症または合併症のある中等度以上の場合では就寝時に持続陽圧呼吸療法(CPAP)
というマスクを装着し陽圧の空気を気道へ送る治療が医科で選択され行われます
歯科では、軽症また中等症の方やマスク装着の煩わしさ・違和感や空気が流入することに不快感があるなどCPAP使用が困難であった方に対して口腔内装置治療(OA治療)が行われます。
OA治療は就寝中に下顎を前方に固定するマウスピースを装着することで気道を拡大し、いびきや無呼吸の改善が期待されますが全ての方に効果があるわけではなく治療後の評価が重要となります
また長期使用による顎関節や歯への負担についても歯科で十分な管理が必要となります
またCPAP療法やOA治療は対症療法であり根本的な治療ではありません
耳鼻咽喉科にて行われる鼻閉や軟口蓋、扁桃に対する手術、口腔外科にて行われる
顎骨移動術といった外科的療法は閉塞性睡眠時無呼吸症の根治療法であり原因の改善が期待できます
また近年では減量が困難な高度肥満の方に対して胃を小さくする肥満外科手術が行われることもあります。
睡眠時無呼吸症の治療は医科と歯科の多職種連携に基づいて原因の精査と症状の改善、長期的な管理が望まれます
まとめとしましては睡眠時無呼吸症はCPAP療法やOA治療など様々な治療法があり、睡眠時無呼吸症の原因と程度にあった選択が必要となります
以上で今回のブログは終わりとします。
また皆様にお会いできるのを楽しみにしております
ありがとうございました