歯周病菌は、子どもに感染するのか?
2023.06.30更新
皆さんこんにちは歯科医師の高嶋です
最近梅雨入りし雨の日も続いていますが元気にお過ごしでしょうか
今回のブログではタイトルにもあるように歯周病菌は子どもに感染するのかというテーマで書いていきたいと思います
結論から申し上げますとう蝕(虫歯)と同様に歯周病菌もだ液によって感染を起こします
歯周病菌に感染した人のだ液が子どもの口に入ると、歯周病菌がうつります
しかし、う蝕と違うのは感染する年齢です
う蝕菌は1歳半から子どもにうつり始めますが、歯周病菌はそうではありません
歯周病菌の感染は遅いのです
病原性の低い歯周病菌は小学校入学前にうつります
その多くは家族のだ液からとされております
小学校高学年までに中程度の病原性を持つ菌が家族あるいは家族以外のだ液から口の中に住み着くようになっていきます
そして最も病原性の高い歯周病菌であるPorphyromonas gingivalis
が感染する年齢はおおむね18歳以降で18歳以降のだ液感染の原因は家族よりもパートナー(恋人あるいは配偶者)とされています
感染が成立するには密度と頻度が必要ですから1度きりのキスでうつるかどうかは疑問です
またペットから感染することもあります
犬や猫にはヒトの歯周病菌に加え、Porphyromonas gulaeという
ペット独自の歯周病菌が感染しています
ペットの歯周病菌は人にもうつります
歯周病菌の感染予防には人生を通じて他人のだ液が自分の口に入らない
ように注意を怠らないことが必要です
大皿料理などで食べ物をシェアする際には取り箸で小皿に料理を取り
分けるなどの工夫が重要になってきます
以上で今回のブログは終了とさせていただきます