2017.10.13更新

こんにちは!院長の和田です。

先日、スタッフ全員で院内勉強会を行いました。今回のテーマは「院内感染予防」ということで、医療をする上では基本的なことなのですが、とても大切なことでもあります。そして最近では読売新聞などでとり上げられているのでご存知の方も多いかと思いますが、その基本的なことが徹底されている歯科医院が少ないという現実もあるようです。

勉強会

感染症をもった人の歯の削りかす、血液、だ液が、いろいろな機械器具を介して、感染症を引き起こす可能性があることは、以前からさまざまなメディアで 取り上げられ、この中には、エイズやB型肝炎、C型肝炎などの危険な病気も含まれており、近年さまざまなウィルスによる院内感染が問題となってきています。

しかし、それらの病気を全ての人が治療前に申告してくれるかというと、約50%の方が申告できなかったことがあるというデータがあります。

そのため、誰が感染しているかを見分けることは容易ではないためすべての患者さんに対して同様に血液・体液(汗を除く)、分泌物、及び排泄物は感染の危険があると見なし取り扱うという「スタンダードプリコーション」という考え方を基準として、歯科治療では基本的に患者のお口に入る器具はすべて滅菌レベルである必要があります。

アメリカ等の海外では歯を削る機械の滅菌が法律で義務化されている国もありますが、日本では義務化されていません。さらに言えば現在の保険制度が世界的に見て低コストなため、保険診療のみでよりよい環境を整えようとしても、徹底すればするほどコストがかさみ、採算が取れなくなってしまうため、限られた治療費の中で患者さんに感染が起こらないように注意するしかないという問題点も含んでいます。そのため、まだまだ日本の歯科医院での滅菌、衛生環境は、世界的に見て高いレベルで徹底されているとはいえない現状です。

きぐ

しかしながら、せっかく、歯の治療のためにご来院いただいている皆さんを、他の病気のリスクにさらすことはあってはならないことです。安心安全な環境でより高いレベルの医療を提供したいという想いから、当院では開院当時から「スタンダードプリコーション」という考え方を基準として、患者様ごとに個別で高度に滅菌した器具や使い捨てのものを使用することで、安心して通院し、治療していただける環境を整えることに尽力しております。

 

 

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