2020.05.18更新

みなさんこんにちは。副院長の西島です。
本日はくいしばりで歯が割れる!?についてお話ししたいと思います。
まず、歯なんて割れるのか?って思う方もいるかもしれません。歯は色々な障害があったりすると割れるんです。割れると抜歯になることがあります。
ただ、くいしばりなんかで割れるのか?って思いますよね。
結論から言いますと、くいしばりで歯が割れることはあります。

 

くいしばり 

 


くいしばりというのは寝ている時にだけではなく、起きている時の普段の生活の最中におこなっている事が多くあります。
人は通常、安静にしている時は安静空隙といわれるものがあります。それは、上の歯と下の歯は当たらず、2mm程空いているのです。
このことをみなさんにお話しすると、みなさんビックリされるのですが、実際に実験してみましょう。
食いしばったまま肩をぐっと上にあげてみて下さい。その状態からふっと力を抜いていただくと歯と歯が勝手に離れているのが確認できると思います。
その状態が正常の状態になります。
人は1日の中で歯と歯が当たっている時間は平均で約20分以内と言われています。ですので1日のうちのほとんどは歯と歯は実は、当たっていないのです。
しかし、ほとんどの人が自覚がないのですが、歯の接触時間が長時間や反復的に行われているTCH(tooth contact habit)といわれる歯牙接触癖がある方が多くいます。歯がずっと接触していると歯がすり減ってきて、歯が割れたりヒビが入ったりする場合がありますので注意して下さい。
人の噛む力は男性の方で60~70kgくらいあります。トンカチなどでその力でずっと歯を叩いている事をいることを想像していただければ容易に歯がいたむことはご理解いただけるかと思います。

そしてくいしばりをしていると歯だけではなく、顎の関節や噛む時に使う顎の筋肉にまで障害が出てくる事があります。いわゆる、顎関節症です。
寝ている時であればナイトガードを作製し、歯を守ることが出来るのですが、起きている間ずっと装着しておくのは困難です。

 マウスピース

 

 

ですので、なるべく歯が当たらないように、歯が離れているかを意識する事が大事になってきます。特に最近だとパソコンやスマートフォンを使う事が多いと思いますが、その時の姿勢で気がつかないうちに噛んでしまっている事が多いので注意です。主婦の方だと食事を作っている時にも噛んでいる方が多いようです。
もちろん、くいしばりだけでなく歯並びやお口の中が、負担がかかるようなかみ合わせになっているとより、歯のダメージは大きくなりますので、是非早めに相談していただければと思います。

 

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